タルトチェリーと尿酸

タルトチェリーと尿酸

痛風の発作を予防する効果があるとして、今注目を集めているのがタルトチェリーです。タルトチェリーとはサクランボの一種であるスミミザクラの果実のことで、パイチェリー、サワーチェリー、レッドチェリーなどと呼ばれることもあります。このタルトチェリーの中にも、いくつかの品種があるそうです。

日本では生果のタルトチェリーにはなかなかお目にかかれませんが、最近はタルトチェリーのジュースなどが通販で手に入るようになりました。特に、モンモランシー種のタルトチェリーを使用した商品が多いようですね。

2010年のアメリカの研究では、痛風患者にタルトチェリーの濃縮ジュースを与えたところ、おおよそ3分の1の患者の痛風発作が半減したのだそうです。タルトチェリーに含まれるシアニジンやメラトニンが炎症を抑え、発作の頻度を低減させたと考えられています。

実はアメリカでは、昔から民間療法として痛風の発作予防にサクランボが使われてきたと言われています。そうした背景もあってか、サクランボの健康効果についての研究がよく行われるようです。たとえばカリフォルニア大学でも、2003年にサクランボの摂取と尿酸の変動について、研究が行われています。

この時の研究は10人にサクランボを280グラム摂ってもらい、血中の尿酸の濃度を測定するというもので、摂取後の尿酸の濃度低下や、炎症の指標であるCRPの減少という結果が得られました。また、尿中の尿酸の値は増加しており、サクランボによる尿酸の排泄促進効果が確かめられたそうです。