血中尿酸値

血中尿酸値

通常、尿酸値とは、血液1dl(デシリットル)中に何mgの尿酸が含まれているかを示す値です。これは血中尿酸値もしくは血清尿酸値とも呼ばれ、値が7.0mgを超えると尿酸値が高いとみなされて、高尿酸血症と診断されることになります。

7.0mg/dlとは、尿酸が血中に溶けきれなくなる限界の数値です。従って血中尿酸値が7.0mg/dlを超えると、溶けきれない分の尿酸が結晶化し始めて、関節などに沈着していってしまうのです。その結果、炎症が起きて激しい痛みを伴うのが、いわゆる痛風なのですね。

また高尿酸血症は痛風を引き起こすだけでなく、心臓血管病の危険をも高めるとして、近年注目を集めています。たとえば、血中尿酸値が高い人ほど虚血性心疾患の頻度が高い、なおかつ痛風を持っている人ではその頻度が2倍にもなるという調査結果が出ています。

血中尿酸値の適正値は4.0〜6.0 mg/dl。この値を維持して、ぜひ高尿酸血症とは無縁でいたいものですね。

一方、血中尿酸値ではなく、尿中の尿酸値が測定されることもあります。尿酸値が高い原因は、尿酸の生産過剰と尿酸の排泄低下の2つに分けられますが、尿中の尿酸値はその鑑別に使われるのです。

具体的には、尿中の尿酸濃度と、尿中のクレアチニン濃度の比が0.6以上なら生産過剰、0.5以下なら排泄低下と判定できるのだそうです。生産過剰の場合はプリン体の摂り過ぎに注意が必要です。排泄低下の場合は、腎臓などの機能低下が疑われます。