クレアチニンと尿酸値
クレアチニンという言葉、お聞きになったことがありますか?クレアチニンとは、代謝の過程を経て筋肉から放出される老廃物です。
クレアチニンは通常、腎臓から尿中に排泄されるのですが、腎臓の機能が低下すると体に溜まって血中濃度が上昇することになります。その為血清クレアチニンの値は腎機能の指標として使われており、血液検査の結果用紙にも、尿酸値や尿素窒素と並んで記載されています。
このクレアチニンの正常値は、男性で0.6〜1.1mg/dl、女性では0.4〜0.8mg/dlくらいです。筋肉から出る老廃物ですので、筋肉の量が多い人ほど高めの値になります。従って、子供や高齢者では低くなる傾向があります。
一方、血中ではなく尿中のクレアチニンを測定する場合もあり、尿酸値が高い方にはどちらかというとこちらの方が重要かもしれません。というのも、尿中の尿酸濃度と尿中のクレアチニン濃度を比較することで、尿酸値が高い原因を鑑別することができるからです。
尿酸値が高い原因には、大きく分けて「尿酸の作られ過ぎ」と「尿酸の排出機能の低下」の2つがあります。原因が作られ過ぎなら「ユリノーム」、排出低下なら「ザイロリック」というように、原因によって適応する薬も異なってきますので、この原因究明は大切です。
具体的には、尿酸とクレアチニンの比が0.6以上なら作られ過ぎ、0.5以下なら排出低下と判断できるようです。この検査は保険が効きますし、また尿を採るものなので簡単にできます。