牛乳と尿酸値

牛乳と尿酸値

牛乳といえば、カルシウムの補給源として有名ですね。また、牛乳は洋食やお菓子に欠かせない汎用性の高い食品です。いまやどこの家庭の冷蔵庫にも常備されている、といっても過言ではないほど、身近な存在です。

この牛乳、実は尿酸値を下げる作用があると言われているのです。尿酸値が高いと血中に溶けきれなくなった尿酸が結晶化し、痛風発作を起こすことがありますが、牛乳を飲んでいるとこの発作の発生率が下がると言われています。

具体的なデータとしては、「日に数杯の低脂肪乳を飲む人は、月に一杯も飲まない人に比べ、痛風発作の発生率が約半分」という研究報告が上がっているのだそうです。また、牛乳の摂取を一ヶ月中止すると、尿酸値が上昇することも分かっているのです。牛乳に含まれるタンパク質には、腎臓からの尿酸の排泄を促す働きがあると考えられています。

また、牛乳はアルカリ性食品であり、尿をアルカリ化する作用があります。尿が酸性に傾くと尿酸が溶けにくくなり、結晶化しやすくなってしまいます。そうなると尿酸結石の危険性が高まりますので、尿酸値が高い方にはアルカリ性食品がお勧めなのです。

最近は「アルカリ性食品だから体に良いということはなく、食品をアルカリ性・酸性などと分類することに意味はない」という考えが一般的ですが、少なくともこの尿とアルカリ性食品のかかわりについては、医学的に確かなようです。

ちなみに牛乳はプリン体が非常に少ない食品ですので、牛乳のプリン体による尿酸値の上昇は、心配しなくてよいでしょう。